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宍道湖の夕陽
明治23年8月に松江に来た小泉八雲は、天神橋を越えて、人口稠密な区の小さな町を通り湖に面した小さな蕎麦屋から夕日を眺めるのが楽しみであった。
この絵葉書は八雲が見たであろう円成寺裏山よりの夕陽である。
カラー写真ではなく、手彩色絵葉書なので色が不自然な感じである。
八雲著の【神国の首都松江】によると「太陽が没し始めるにつれて、水に空に色の不思議な変化が現れる。いろいろの色は5分毎に変わってすばらしい変幻する甲斐絹の色調と陰影のように微妙に変化していく」と記述している。
湖上から見る夕日は陸上よりはるかに大きく神々しく見えます。
当時海上交通が主ですので、人々は船の上から夕日を眺める機会に恵まれていたといえるでしょう。
小泉八雲などの文人も黄金色に染まる湖面を舟で見ながら神々の国だと感じたのでしょうか。
【年代】 大正7年〜昭和7年 【発行】 今岡商店発行
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