新大橋渡初メ之景

新大橋渡初メ之景

大正3年7月6日、初代新大橋の渡り初め式が挙行された。
南側和田見よりの撮影で、神主の前に2人の高官。後ろに何組かの家族が続いている。

場所は現在の新大橋より西側で、和多見町善導寺通りを真北に向かった灘辺から対岸の新材木町(現東本町3丁目)にかけてであった。

明治43年松江大橋架け替えの際、八軒屋町から新材木町に掛けられていた仮橋を移転して大正2年に着工したものである。橋の長さ146メートル、総工費12500円であった。

この大橋はすべて木材で作られた旧式の橋で歩道も厚板を敷き詰めた簡素なものであった。
この初代新大橋は20数年使用されたが、東本町大火のあった昭和6年頃にはすっかり老巧化し、通行に危険な状態になった。その頃にたまたま発動機船が激突し橋は真二つに裂け大破した。

【年代】 大正3年7月6日 【発行】 今岡商店発行