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中海(ソリコ船)蛸引の景

中海(ソリコ船)蛸引の景

出雲名所として発売されている。

中海でかつて豊富であった赤貝(サルボウガイ)を取るのに利用された船でローリングさせることにより、桁網で貝を採る。
船上には蛸漁で利用する道具が見られる。

船を置くとまやが右にあり、屋根の向こうには大きな船がいることが分かる。

左側の陸地は大根島の南東の岬で、その先に島根半島が見えることから、揖屋の付近の海岸からの撮影である。

中海の絶景と題して大正13年の神国出雲案内に記述がある。
「真に中海の絶景を賞せんには、大橋川をくだり、河口馬潟港より中海に出でた汽船上からの眺望に及ぶものはない。左方には島根半島翠映低く横たわり、嵩山、枕木山の連峰は眉字に迫り、海上には、白帆風を呼んで去来し、神代の遺物たるそりこ舟には、三千年の昔が忍ばれて、近く波上に横たわる大根島、白雪を戴ける大山の雄姿、さては、大山の麓より十里の長洲、青松翠微を描ける大天橋の偉観、正に中海の勝景は凡筆の及ぶ所ではない。」

【年代】 明治40年〜45年 【発行】 今岡商店発行