安来停車場

安来停車場

安来は古くから交通・流通の拠点として栄えた町である。
絵葉書は安来駅の様子であるが、同駅が開業したことで、安来は物資の集散地としてさらなる発展を遂げた。

明治45年3月1日、山陰線の京都〜今市(現出雲市駅)間が全通した。

その直後の『山陰新聞』(明治45年3月25日「木炭輸出盛況」)は、山陰線が「予想以上の地方産業発展」を促し、「今や全く安来は雲伯(出雲・伯耆)木炭の集散主要地」となったことを伝えている。

これには、たたら製鉄の衰退と家庭用木炭生産の拡大という、奥出雲の在来産業の変化も背景にある。

島根の木炭は鉄道によって関西などの大都市へ向けて運ばれた。
鉄道は地方と地方とを結びつけることで、地域経済に大きな変化をもたらした。

【年代】 明治41年 【発行】 今岡商店発行 絵葉書用ガラス乾板