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松江停車場より出雲富士の眺望

松江停車場より出雲富士の眺望

松江駅より東側、大橋川沿いの線路の様子である。
向こう側には黒煙を上げる汽船と、多数の帆船が見える。
鉄道と並行する中海・大橋川・宍道湖には多くの帆船・汽船が盛んに行き来していた。

汽船各社の競争の時代を経て、明治40年に設立された松江合同汽船は、松江〜美保関間、松江〜米子間、松江〜平田間、松江〜庄原間で就航している(『山陰新聞』明治45年6月1日収録、時刻表)。

ところで、『島根県統計書』(明治43年末時点)を見ると、松江市には5t以上の西洋形船(汽船含む)が3隻、50石以上の日本形船が14隻が確認できる。

こうした大型の船の一方で、松江市にて574隻もの小船(「倉庫船・伝馬船・耕作用船の類、その他主として櫓櫂のみを以て運航する船」)が統計上確認されている。

そのうち339隻は4間(約7.3m)未満のものであった。
船は人々にとっていかに身近な存在であったかがうかがえる。

【年代】 明治41年 【発行】 今岡商店発行 絵葉書用ガラス乾板