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松江停車場より城山の眺望

松江停車場より城山の眺望

松江市の中心を流れる大橋川の岸辺から、松江城の方角を望んだものであろう。
鉄道開通は“水の都・松江”をより広く全国に知らしめることにもなった。

官営鉄道を管轄する鉄道院(当時)は、鉄道沿線の観光案内を多数発行している。

その一つ、鉄道院発行『鉄道院線沿道遊覧地案内』(明治43年)は、特に松江大橋からの風景について、次のように絶賛している。

「試に長さ百間恰も虹の懸けたるが如き、大橋々上に立ちて、四辺の風光を味へ。西に宍道湖の渺茫たるものあり、東に伯耆富士の靈(麗)姿あり。湖に面せる南岸の人家楼台、皆影を倒にして、蜃気楼を現出す。其眺望の佳絶なる。瑞西(スイス)のジュネーヴなるモンブラン橋と比せらる。」

絵葉書には汽船と帆船が行き交う様子が見える。
人々の暮らしと水の織りなす風景は一体のものであった。

【年代】 明治41年 【発行】 今岡商店発行