松江停車場

松江停車場

松江駅での開通式は開通当日の11月8日に行われた。

その様子を『山陰新聞』(明治41年11月9日「鉄道開通祝賀会彙報」)が非常に詳しく伝えている。

停車場道路入り口に「祝賀」・「開通」と書かれた大きなアーチが設けられるなど盛大に行われた式典には、市内はもとより近村からも「老若男女陸続として」5万人の人手があったという。

また、松江大橋や市内の家々の軒先には無数の日章旗が翻った。同紙はその光景を「旗の松江」が現出したと表現している。

このほか、記事にはここで紹介しきれないほどの多くの情報が掲載されている。

たとえば、駅構内での呼び売りについて、一文字屋が飲食物一式と新聞雑誌、天神町の影山善之助が八重垣糖(菓子)・松江八景(菓子)・シジミの甘露煮、末次本町の池田源次郎がタバコ・マッチ等の販売許可をそれぞれ得たとのことである。

【年代】 明治41年 【発行】 大野写真製版所発行