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松江停車場
松江駅前には人力車を引く車夫の姿が見える。
島根県では明治6年ごろ人力車が導入されたとされる。
全国的に見て鉄道の延伸は人力車を衰退させたとされる(斉藤俊彦著『人力車』)が、松江はどうであったろうか。『島根県統計書』記載の人力車の台数を見ると、松江では鉄道が開通する前年の明治40年から大正5年にかけて190台前後で安定して推移している(簸川郡では同時期、533から224台へ激減する)。
これは、鉄道利用者をターゲットに、駅を起点とした近郊での運行に特化していったからではないかと思われる。
『山陰新聞』を見ると、松江駅開業に向け、市内の車夫の合同が行われたり、駅のマークの入った法被を制服として仕立てるなど、市内の車夫を改めて組織化することに務めていたことが確認できる(『山陰新聞』明治41年11月6日・9日)。
【年代】 明治41年 【発行】 今岡商店発行 絵葉書用ガラス乾板
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